京町家

京町家についての解説

簾(すだれ)

▲簾(すだれ)

花街などでよく見られる。強い日差しからの日除けの役割と、逆に目隠しの役割がある。しかも風通しはよく、見た目も涼しさを演出してくれる。

虫籠窓(むしこまど)・一文字瓦

▲虫籠窓(むしこまど)

室町の商家などに見られる虫籠(むしかご)のように格子の目を細かくした塗壁の窓で、二階壁面についている。防火や採光そして通風口としての役割を果たしている。

▲一文字瓦

軒先の瓦の端がすぱっと切り落したように真一文字になっている。すっきりと町並み全体の統一感を生み出す。

駒寄せ(こまよせ)

▲駒寄せ(こまよせ)

駒寄せ(こまよせ)は、馬を繋ぐ装置から発展し、人や馬などによって家が傷められないように取り付けられた。

犬矢来(いぬやらい)

▲犬矢来(いぬやらい)

「犬の放尿を防ぐ」というのが名前の由来。建物の外壁の裾を、泥はねなどの汚れや損傷から守る役目がある。

坪庭(つぼにわ)

▲坪庭(つぼにわ)

建物の奥部や途中に設けられた庭。実は風通しと採光の役割がある。緑とともに、つくばいや庭石など趣向を凝らしている。

つくばい

▲つくばい

坪庭に涼を感じさせるアクセントとなっている。

梁(はり)

▲梁(はり)

屋根を支え、柱を固定するために天井を横切らせた太い木。京町家の梁は飛騨の古民家等と比べると細く繊細になっている。

通り庭

▲通り庭

表から裏まで続く土間部分をいう。商家の表の店側は『店庭』、住居として"おくどさん"(台所)などがある裏側は『走り庭』と呼ばれる。ウナギの寝床と呼ばれる京町家へ風の通り道を提供している。

鍾馗さん

▲鍾馗さん(しょうきさん)

鍾馗は中国の民間伝承に伝わる道教系の神。日本では室町時代から魔よけ・厄払いの神として親しまれた。京都では中屋根に瓦焼きの鍾馗がたてられた。今日でも祇園のあちこちの屋根では、いろんな表情の鍾馗さんを見ることができる。