京都の歳時記

7月の歳時記

1日
祇園祭・長刀鉾町お千度(なぎなたぼこちょうおせんど)
祇園祭・長刀鉾町お千度の写真
場所 八坂神社(やさかじんじゃ)
TEL 075-561-6155
交通 京阪祇園四条駅より徒歩で約5分、阪急河原町駅より徒歩で約8分
毎年、祇園祭の山鉾巡行の先頭を行くのは長刀鉾である。その長刀鉾町の役員が、本年度の稚児を伴って八坂神社に参拝する。お祓いを受け、祇園祭の無事を祈願する。
10日~14日
祇園祭・鉾建て(ほこたて)
祇園祭・鉾建ての写真
場所 祇園祭各鉾町
各鉾町で、鉾を組み立てる。
12日~14日
祇園祭・山建て(やまたて)
祇園祭・山建ての写真
場所 祇園祭各鉾町
各町で、山を組み立てる。
13日未明
祇園祭・長刀鉾町稚児社参(なぎなたぼこちょうちごしゃさん)
祇園祭・長刀鉾町稚児社参の写真
場所 八坂神社(やさかじんじゃ)
TEL 075-561-6155
交通 京阪祇園四条駅より徒歩で約5分、阪急河原町駅より徒歩で約8分
稚児が八坂神社に詣で、神の使いとしての「お位」を授かる。
16日~17日
16日 祇園祭宵山(ぎおんまつりよいやま)
17日 山鉾巡行(やまほこじゅんぎょう)

祇園祭宵山の写真

祇園祭山鉾巡行の写真

京都の7月は祇園祭に明け暮れるといわれる。吉符入りが7月1日に始まり宵山、山鉾巡行そして還幸祭(後祭)の24日と続く、この間鉾町を基軸に京の市中は祭り気分が四囲に充満する。
 鉾町で駒形の提灯に火を入れた山鉾の姿がくっきり浮び上る頃、京情緒は最高でコンチキチンの祇園囃子の音にすぎこし方の1年が鮮やかに印象づけられるのである。
鉾町を歩くと今は昔日ほどではないが、旧家の門さきからその家の宝とされる伝来の屏風、書面、衣装、古道具が飾られているのを見ることができる。
 宵山は16日である。近年は宵々山、宵々々山といって16日より数日前から観光客のための観せる催しを行い、鉾内部の見学や「ちまき」や護符を頒布している。
 宵山当日(16日夜)八坂神社では鷺舞いの奉納をはじめ祇園田楽・石見神楽が舞われ祇園石段下では京舞・太鼓・獅子舞・舞楽などの神賑奉納がある。また山鉾町の囃子方が祇園囃子をかなでながら御旅所に参りここで巡行日の晴天を祈願する日和神楽の奉納もある。  南観音山ではご神体を担ぎ出して町内を駆けめぐる「あばれ観音」という催しもあり、これが宵山のしめくくりになる。
 17日は朝の9時に32基の山鉾が四条烏丸で会し、先頭の長刀鉾の稚児が道路に張られたしめ縄を切り落して巡行の出発をつげるのである。
 各鉾は、水引、前掛、胴掛、見送りなど豪華けんらんの懸装品で飾られており、鉦・笛・太鼓そして祇園拍子の調べにのせられて巡行コースにおもむくのである。
 巡行のあと引き続き神幸祭に移り、神輿3基が氏子の区内をまわり御旅所まで行く。ここで24日の還幸祭まで祀られる。
24日
祇園祭・花笠巡行(はながさじゅんこう)
祇園祭・花笠巡行の写真
場所 八坂神社(やさかじんじゃ)
TEL 075-561-6155
交通 京阪祇園四条駅より徒歩で約5分、阪急河原町駅より徒歩で約8分
八坂神社・石段下(10:00)-四条通を西-河原町通を北-御池通を西-寺町通を南-四条御旅所- 四条通を東-石段下を南-神幸通を東-八坂神社(12:00)

山鉾巡行は以前、7月17日(前祭 山鉾20基)、7月24日(後祭 山9基)の2回にわかれていた。昭和41年(1966)、後祭が17日に合流し、後祭の行事が喪失したために興されたのが、花傘巡行のはじまり。
花傘は、山鉾巡行と異なって芸能的色彩が非常に濃く、巡行するものと観るものとの一体感の感じられる祭り。
24日
祇園祭・還幸祭(かんこうさい)
祇園祭・還幸祭の写真
場所 八坂神社(やさかじんじゃ)
TEL 075-561-6155
交通 京阪祇園四条駅より徒歩で約5分、阪急河原町駅より徒歩で約8分
午後5時頃四条御旅所を三基の神輿が出発。それぞれ所定のコースを経て八坂神社御供社に至り、祭典を行ないます。午後9時から10時頃八坂神社に還幸。御神霊を神輿より本社に還し、祭典を行ないます。
7日
御手洗祭・七夕祭(みたらしまつり・たなばたまつり)
場所 北野天満宮(きたのてんまんぐう)
TEL 075-461-0005
交通 市バス北野天神前
祭神菅原道真に七夕の歌を献じるという行事がおこなわれると共に無病息災を祈願する。祭典は、道真愛用の「松風の硯」や、角たらい、水差し・梶の葉7枚の夏の野菜や、素麺、御手洗だんごを供えて行う。午後から氏子の幼児たちが参列し七夕祭が行われる。
7日
水まつり(みずまつり)
場所 貴船神社(きぶねじんじゃ)
TEL 075-741-2016
交通 叡電貴船口駅→バスで貴船神社前
水の恩恵に感謝し、水の神を讃える祭りで、裏千家によってお茶を点て(献茶式)、日々の料理を古式ゆかしく調理して神に捧げ(包丁式)、水恵の喜びを歌、舞、笏拍子をつかって表現する、雅楽の奉納もあり、祈願と感謝の祭事である。
17日~18日
太鼓まつり(たいこまつり)
太鼓まつりの写真
場所 高良神社(こうらじんじゃ)
TEL 075-981-3001(石清水八幡宮)
交通 京阪八幡市駅→ケーブル山上駅
石清水八幡宮摂社の高良社の例祭。『徒然草』の中に登場する仁和寺の僧が石清水八幡と間違えお参りしたと言う社である。17日宵宮。18日本祭、午前から祭典がある、18時頃、町内を巡行した屋形太鼓(太鼓神輿)が参道に集合し、同社の前を太鼓を叩き、神輿を揺らしながら数回往復して宮入をする。高さ3メートルほどの大きな神輿の上には太鼓の打ち手と、うちわ持ちが乗り、揺らしながら練る様は勇壮である。境内や参道には8日の点灯式で灯された600程余りの奉納の提灯が、祭を盛りあげる。点灯は24時までである。
7月土用入後、初の日曜又は祝日
本宮祭(ほんぐうさい)
本宮祭の写真
場所 伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
TEL 075-641-7331
交通 京阪伏見稲荷駅、JR奈良線稲荷駅
全国の稲荷神社の信者が本宮の同社に集り、日頃の神恵に感謝し灯明を捧げて御礼をする祭である。19日宵宮、20日本宮祭(9時)。両日とも、日没と共に境内や稲荷山に京都在住の著名な日本画家が奉納した絵行灯、450点ほどや提灯約3~4000点が美しく灯される。また、本宮おどりの奉納もある。
第三日曜
御田祭(おんださい)
場所 松尾大社(まつおたいしゃ)
TEL 075-871-5016
交通 阪急嵐山線松尾駅、市バス松尾大社前
虫除けと五穀豊穣を願う田植の神事である。色鮮やかな千早の衣装を付けた3人の少女が植女の役をつとめる。父親の左肩にかつがれた少女は宮司から早苗を受け取り両手を左右に強く伸ばして本殿前の拝殿を3周し、楼門の赤鳥居まで進み本殿へ戻る。
20日
例祭(お涼み)(れいさい(おすずみ))
例祭(お涼み)の写真
場所 城南宮(じょうなんぐう)
TEL 075-623-0846
交通 地下鉄・近鉄竹田駅→城南宮東口
祭典は、朝から。午後から本殿前に、榊と「方除安全」「無病息災」と記された木札を収めた氷柱がおかれ、この氷に触れると夏負けしないといわれる。夕方から神楽殿西舞台で笹に五色の布と鈴をつけて舞う「御涼み神楽」が奉納される。
25日
鹿ケ谷南瓜供養(ししがたにかぼちゃくよう)
鹿ケ谷南瓜供養の写真
場所 安楽寺(あんらくじ)
TEL 075-771-5360
交通 市バス錦林車庫前
夏の土用に南瓜供養を受けると中風除けに効くといわれる古事(こじ)がある。鹿ケ谷かぼしゃの煮たものを参拝者にふるまわれる。又、寺宝の安楽寺縁起絵や小野小町九相(くそう)図など10数点の掛け軸も公開される。
7月31日~8月1日
千日詣(せんにちまいり)
千日詣の写真
場所 愛宕神社(あたごじんじゃ)
TEL 075-861-0658
交通 京都バス清滝下車
防火・火伏せの神として信仰される同神社の夏の祭。31日~翌日にかけて参拝すると千日分のご利益がえられるといわれ夜の参道が賑わう。21時、夕御饌祭(ゆうみけさい)のあと護摩焚神事。1日の深夜2時からの朝御饌祭(あさみけさい)では火伏神事(鎮火祭)や雅楽「人長の舞」が奉納される。