京都の仏像を鑑賞する

神護寺・薬師如来立像

神護寺・薬師如来立像

仏像(神護寺・薬師如来立像)の特徴

神護寺・薬師如来立像は、平安時代前期の一木彫像の頂点に位置する仏像である。太いカヤの木からまるまる切り出された像(両手先を除く)には並外れた力強さがある。
平安時代前期、奈良の南都仏教に見切りをつけ、厳しい山岳修行を行っていた僧侶たちは、より力強い仏像を求めていた。
右手(向かって左)は施無畏印(せむいいん)を組んでおり、左手(向かって右)には薬壺(やっこ)を持っている。どっしりと安定感のある大腿は、平安時代 前期の貞観様式に共通する特徴となっている。また力強く深い衣文の掘り、顔には鋭いまなざしとキュと結ばれた唇など、全身から気迫を発しているように見 え、奈良時代には無かった平安時代前期の貞観様式の力強い特徴が現れている。

安置場所 神護寺・本堂(金堂)
指定 国宝
制作年代 平安時代前期
像高 169.7センチ
材質 木造一木造
住所 京都市右京区梅ヶ畑高雄町5
交通 JRバス山城高雄徒歩20分
市バス高雄徒歩20分


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