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庭園の用語の解説

池泉庭園 水をたたえる池を持つ庭園様式。
池泉周遊式庭園 水をたたえる池を持ち、貴族などが、池に船を浮かべて周遊しながら遊ぶ庭園様式。
池泉回遊式庭園 水をたたえる池を持ち、庭園の池の回りを歩いて回遊しながら自然を模した風景を観賞する庭園様式。
浄土式庭園 平安時代後期になると仏教の末法思想が貴族の間で広がり、極楽浄土への憧れから、極楽浄土を現世に表した庭園様式。
池泉鑑賞式庭園 水をたたえる池を持ち、書院などから池のある庭園を鑑賞する庭園様式。
枯山水庭園 水をいっさい用いず。白砂や石組などによって山や海洋などの自然の風景を表現する庭園様式。苔によって海洋や島などを表現する場合もある。
茶庭 茶室に面した露地庭園。
借景 背景の自然の風景をそのまま庭園の一部として取り入れる技法。
手水鉢
(ちょうずばち)
手などを洗い清める水をいれておく鉢。つくばいともいう。
石組 石の配置や組み合わせによって山、島、川と言っ自然を表現する技法。
三尊石組

庭園石組の中で、最も根幹をなす石組手法で、大小の三個の石を、三尊仏のように組んだものをいう。この組み方を見ることで庭の年代鑑別に役立つことがある。

築山(つきやま) 庭園内における人工的な山。
蓬莱島(山) 古代中国の道教思想から起こったもので、東の海上にある不老不死の仙人が住むといわれている島(神仙島ともいう)。それを築山や石組などで表現する。
鶴島・亀島 鶴は千年、亀は万年と言われることから、長寿を願って、池泉庭園や枯山水庭園などの主要部に石組などで作る島のこと。
須弥山
(しゅみせん)
この世界は九つの山と八つの海から成りその中心が須弥山(しゅみせん)であるという仏教の世界観。その表現として、庭園の中心に石組などで須弥山を表すも のを配置する。須弥山の語源は、古代インドのサンスクリット語のSumeruを鳩摩羅什(350~409年)が漢訳したもの。後の玄奘三蔵( 602~664年)は妙高山と漢訳している。
竜門の滝
(竜門瀑)
庭園の滝の石組に用いられる手法の一つ。中国黄河の上流にある滝を竜門瀑といい、これを模したものを滝の石組として用いる。また中国には、鯉が不可能な滝 を万が一に登ることが出来れば竜となって昇天するという伝説がある。その伝説を様式化し『竜門の滝』と呼び、滝口の上部や下部に鯉魚石(鯉を表現した石) を配置する。
深山幽谷
(しんざんゆうこく)
古代、中国で仙人が修行したといわれるような、人里はなれた山中の仙境を意味し、石組や植え込みなどで表現する。
七五三の庭 古来から奇数は陽の数としておめでたいと考えられ、その中の三つの数字をとって七五三とした。作庭にあたっても、飛び石を七、五、三に振り分けて配置した。
同朋衆 室町時代の同朋(将軍の近くで雑務や芸能にあたった人々)で、官位は低かったが、当時の諸芸術に関しての制作、鑑定等にすばらしい実力を持っていた。善阿弥、相阿弥など。
キリシタン灯篭 その名の通り、キリシタン信仰上の石造物で、禁教下には密かに祈りを捧げるための仮託礼拝物となっていた。